ご挨拶-GREETINGS-

新理事長就任のご挨拶

このたび、初代理事長 吉田 純先生の後任として、河本が新理事長に指名され就任いたしました。学会発展のため誠心誠意努力いたしますのでよろしくお願いいたします。

日本脳腫瘍病理学会は、1982年にウィーンで開催された国際神経病理学会の際に、石田陽一教授(群馬大学病理学)、景山直樹教授(名古屋大学脳神経外科)と吉田 純先生(名古屋大学脳神経外科)と私の4人が同じテーブルで食事中、日本に脳腫瘍病理の研究会を設立しようという話が持ち上がり、1984年に研究会として発足しました。その後、1997年から“日本脳腫瘍病理学会”として発展してまいりました。

この学会の機関誌は、当始は“講演集”として出発し、次いで“脳腫瘍病理”から“Brain Tumor Pathology”へと名称の変更とともに、英文国際誌へと発展し、世界でも類を見ない独自性ゆえ高い評価を受けており、2009年には念願のImpact Factorを取得できました。

一方、学会編として“ 脳腫瘍臨床病理カラーアトラス”(医学書院)を1988年以来発刊しており、2009年にはこの第3版を発行しました。これはカラー写真・内容とも高いレベルで、中国語に翻訳されるとともに、専門医試験のテキスト用としても高い評価があります。

本会は、脳腫瘍病理の名称になっておりますが、脳腫瘍の治療と研究に携わっている脳神経外科医、病理医が中心となり、さらに神経内科医、神経放射線科医、脳腫瘍の研究者達も関わって大きく発展してきました。脳腫瘍の形態学的研究・組織化学的研究・分子遺伝学的研究、ならびに画像を用いた脳機能解析などにより、脳腫瘍の正確な診断法と治療法を確立することを目的としています。又、最近では遺伝子診断、分子イメージングの開発も進められています。

2009年には学会組織として理事・評議員制を導入し、各施設で指導的立場にある会員の中よりかなり厳しい審査を経て評議員が選出され、学会としての大きな基盤ができました。2010年、新編集局長に中里洋一教授(群馬大学病理学)が選出され、2011年から“Brain Tumor Pathology”は年4号を定期発刊するジャーナルに向けて新たに始動しようとしています。この様な背景の基に新たな時代に向けて、私は次のようなマニフェストを提唱します。

  • 1. “脳腫瘍病理診断医育成”のための委員会を設置し、学会の学術基盤を支える若手人材の育成をめざします。
  • 2. “Brain Tumor Pathology”年4号発刊のため、財政基盤を確立します。
  • 3. “Brain Tumor Pathology”ジャーナルを国際誌としてより普及させ、掲載論文の質を向上させてImpact Factorを高めます。
  • 4. 情報開示を推進し、学会運営の透明化を図ります。
  • 5. ホームページを通じて広報活動を展開します。
  • 6. 関連のある地方会の相互のネットワークを樹立します。

このうち1、2、3は私の任期中の大きな課題として積極的に取り組みたいと考えています。学会の発展の為に、会員の皆様ならび評議員、理事の皆様方には、当学会の諸活動に対して深いご理解とご協力を賜りたく、心よりお願い申し上げる次第です。

2010年6月吉日

理事長:河本 圭司(関西医科大学脳神経外科教授)

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